自分が35歳位の時だった・・。
30歳の時に離婚をし、そのショックから抜け出せずに苦しみ、仕事と酒に没頭する日々が続いた。
大きな仕事を任され、日々最終電車で帰宅しては、駅前で酒を飲み、寝る時間もないまま仕事に行く事で、自分の気を紛らわせていた。
ある日、いつもの電車で通勤してると、途中の駅から混み始めて、ある駅に着いた時に満員を超える様な状態になった。立ってる人も真っ直ぐに立てない状態で、座って居た僕の目の前に立ってる人が居る位にギューギューの満員状態。
その時、突然に気分が悪くなり、外に出たい心境になったが、座ってる状態から立ち上がる事すらできず、電車のドアは閉まってしまった。
そこからそわそわすと言うか、極限のパニック状態になり、汗がどんどん出はじめて過呼吸になってしまった。
意識が戻った時は駅の事務室で、どうやって事務所まで来たのかすら記憶にない。
何とか会社に着き、いつもの日常に戻ると、さっきの過呼吸は一体なんだったのか・・
疲れてた? どこか体調が悪い?など自問自答するも仕事に追われると忘れていた。
ところが、翌日、いつもの時間にいつもの電車をホームで待っていると、ホームに電車が入って来るのが見えた途端に吐き気が!!!
しかし、この電車に乗らなければ会社に間に合わないと思い、何とか乗ろうとするが電車内に入った途端に強烈な過呼吸に・・・
遅刻してもいいから次の電車にしようと駅のホームで休むが、次の電車が来ても同じ症状になってしまう。
もうダメだと諦めて、その日は会社を休んだ。
けれど、翌日も電車を見ると吐き気で、電車内に入ると発作が起きそうになる・・・
これはヤバイと感じたが、どうしても会社に行かなければと言う思いが強く、とっさに新幹線なら空いてて大丈夫じゃないかと思い、新幹線に乗ると不思議と大丈夫だった。
僕が住んで居たのは埼玉県の大宮。会社は東京の大手町・・。
大宮から新幹線で東京駅まで行き、そこから会社まで歩くと言う日が始まった。。
電車だけが発作が起こると思ってたのも数日だった・。
その日は雨で、大宮駅から自宅までバスで帰ろうかと考えてバスに乗った・。
乗った時は車内も混んで無かったのに、出発間近になると続々と人が乗ってくる。
その時、やはり息苦しくなりとっさにバスから降りた・・・・。
おいおいって感じで家まで歩いて帰ったが、さすがにこれはヤバイと感じた。
病院に行き、症状を説明すると、先生は簡単に「疲れてるからだ」の「検査の結果に問題は無いからしばらく様子をみて」の一言・・・。
でも、翌日もいつもの電車に乗れずに新幹線・・
バスにも乗れずに歩いて帰宅・・
そんな日々が続くも、さほど生活には支障がなく、その生活に慣れて行ってしまった。
けれど、また新たな所で過呼吸が・・。
ある時、会社の出張で大阪本社に行く事になり、大宮から東京駅までは新幹線。東京から新大阪までも新幹線だから大丈夫だろうと言う思いと、会社には症状や医師から言われた事を伝えてあったので、大阪で仕事終わったら休んでいいよ!と言われてたので、大阪の帰りに大好きな京都でゆっくりしようと言う思いで、大阪行きを決めた。
しかし!想定外な所で発作が起きた・・
それは、新大阪駅から大阪本社に向かうタクシーの中だった!!
タクシーに乗った時は平気そうな感じだったが、途中で長い橋を走ってる途中に渋滞にはまった時に発作が・・
窓を開け、大きく深呼吸するも、渋滞の先頭がかなり先だとわかった週間に吐き気が・・。
見知らぬ土地でタクシーを降りても、どうやって大阪本社まで行くかと、会議の時間に間に合わない不安で、本当に必死に耐えて耐えて、やっと大阪本社に着いた・・。
仕事も終わり、夜は接待してくれると言うのだが、またタクシーに乗るのが怖くて、体調が悪いとお断りして、ホテルでゆっくりと休んだ。
翌日、京都へ行けるとテンションはMAXになるが、大阪から電車で京都へ向かおうとするもやはり、電車の中で予期不安と共に息苦しくなってしまう。
京都に着いて、銀閣寺から哲学の道を歩こうにも銀閣寺までバスにもタクシーにも乗れずに
歩いて行ける所しか行けなかった(涙)
いやー最悪だと思い、一体何の病気なんだろうと書店に行き、色々な書籍を読んでると、ある一冊の本に書いてある症状がまさにドンピシャだった・・。
それが「パニック障害」
その本を購入し、ホテルに戻って読むと、電車やバスは納得出来ても、美容室やエレベータでも??と書いてあり、その他にもこんな所で、こんな所でもと書かれていた。
そこからだ、まさに本に書いてあった通りにホテルのエレベータでも予期不安が起きた・・
そして、最悪のパニック障害の人生が始まった・・。